フリスビーとは

フリスビーは円盤型の遊具で、主に投げて取る遊びに使います。

犬用の遊具とも思われがちですが、人間同士でも色々遊べるのです。また、普通は投げても戻ってきません。それは多分ブーメランです、念のため。

回転をつけながら投げることで、フワーッと気持ちよく飛んでいきます。独特の浮遊感がたまりません。これでいろんな遊びやゲームを楽しむことができます。

ちゃんと協会も存在し、いくつもの競技種目があります。このサイトで紹介しているフリースタイルも、その中の一つ。

ちなみに「フリスビー(Frisbee)」は、米国ワムオー社(Wham-o)の登録商標であり、ブランド名です。日本では、亡きツクダオリジナル社が使用権を持っていました(メガハウス社に承継?)。一般名称は「フライングディスク(Flying disc)」といいます。単純に「ディスク(Disc)」と呼んだりもします。

これ1枚あれば一日中遊べてしまうという、ものすごく楽しい代物です。


フリスビーの歴史

1940年代の米国、大学生がパイ屋さんのブリキのパイ皿を投げて遊んでたのが発祥とされています。その時のパイ屋さんの名が"Frisbie"だったそうです。その後改良が重ねられ、1950年代に"Frisbee"としてワムオー社(Wham-o)から販売されるようになります。

1970年代には米国で一大ブームとなり、「ローズボウル(Rose Bowl)」と呼ばれる世界大会が行われるようになります。フリースタイルの様々なテクニックもこの時期に続々と開発され、多くのスタープレイヤーが登場します。この時代のプレイ映像は、アーティスティックで本当にかっこいいので、一見の価値ありです。

日本にも少し遅れて、西海岸ブームの風に乗り、BMXやスケボーなどとともに本格的に上陸。最先端のかっこいいスポーツとして紹介され、若い人たちを中心に急速に広まります。全国大会が開催され、猫も杓子もフリスビーという、今じゃ考えられない事態となります。東京でも「代々木フリスビーファミリー」のほか、駒沢や吉祥寺などを拠点としたいくつものチームが活動してました。フリスビーチームのウェアを着て街を歩くのがステータスになったり、フリスビーの上手い人は、それはもうモテモテだったりしたとか。当時のユースカルチャーとともに、フリスビーは大きな広がりを見せていました。

語りかける円盤 それがフリスビーだ」なんていうタイトルの、当時のムック本を見ても、コミュニケーションツールとして、はたまた本格的なスポーツとして、魅力にあふれていたことが見て取れます。

フリスビーブームは1980年代前半でひとまず収束。現在も、スポーツ競技や手軽なレクリエーション用アイテムとして定着しています。アルティメットという団体ゲームや、ディスクゴルフ、フリスビードッグなどがよく知られています。


フリースタイルとは

フリースタイル(Freestyle)は、単にディスクを投げて取るだけでは飽き足らず、トリッキーなスローやキャッチ、あるいは新体操や曲芸のように、自由にディスクを操り、色々な面白い技を展開していく遊び方です。たった1枚のディスクで、いろんな事が出来てしまい、とても奥の深い世界です。やりだすとハマってしまうこと請け合いです。

略して「フリスタ」ともいいます。

競技種目にもなっており、数あるフリスビー競技の中でも花形として位置づけられています。2人または3人組で、好きな音楽に合わせて4分から5分間の演技を行い、演技の難しさ、美しさ、完成度が採点されます。米国や欧州では、頻繁に競技会が開催されているようです。

世界大会ともなると、とんでもないトリック技のオンパレード。あまりにトリッキー過ぎて、見慣れない人にとっては何をやってるのかよく分からない世界かもしれません。

一方で、普通の人でも、キャッチアンドスローから始まり、気軽に自然に上達していける遊び方としても人気があります。さほどスペースを取らず、数人でどこでも気軽に楽しめるのも便利な点です。

純然たるスポーツという感じでもなく、パフォーマンス性や独特のゆるさ加減、ちょっと物珍しいことも相まってか、色々と面白い人々が集まります。アスリート系の人からアーティスト系の人まで、実にごちゃ混ぜな楽しい交流が生まれます。そんなところもフリスタの魅力の一つです。

動画投稿サイトにて"frisbee freestyle"で検索すると、たくさんヒットするので、まずは色々見てみてください。


その他のフリスビー種目

フリスタ以外にも面白い遊び方があるので、全部ではありませんがご紹介します。詳しいルールは、JFDAのサイトなど参照ください。

DDC (Double Disc Caught)

2対2で、ディスクを2枚使って行うゲーム。

  • お互いの四角い陣地(13m×13m)を、距離を離して(17m)作る。
  • ディスクを2枚同時に、交互に投げあう。
  • 敵陣にディスクを落としたら1点。ただし転がって線から出たらアウトで向こうに1点。
  • 相手に2枚同時に触らせたら2点。これが肝。

ルール自体は単純なのですが、時間差攻撃や強烈ショットなどを絡めたトリッキーな攻防が楽しめます。スローの正確さと、味方同士の声の掛け合いが重要。フリスビーでないと味わえない、独特の面白さが詰まったゲームです。達人同士のラリーは、見てるだけでも熱いです。

ドッヂビー (Dodgebee)

フリスビーを使ったドッヂボール。専用のウレタン製の柔らかいディスクを使います。ボールよりも安全で、子供から大人まで気軽に楽しめます。

ルールもドッヂボールとだいたい同じですが、ディスクの特性を活かした凄まじい変化スローによる攻撃も可能です。

全国の小中学生の間に広まっており、大人と子供入り乱れてのレクリエーションとしても人気です。

ディスクゴルフ (Disc golf)

その名の通り、ディスクを使ったゴルフのようなゲーム。ホールの変わりにチェーンの付いたバスケットにディスクを入れます。通常18ホールあり、各ホールは難易度に応じて規定投数が設定されているのもゴルフと同様。

状況に応じて様々なスローで攻略し、うまく寄せたり入った時の気持ちよさは格別です。

都内では、昭和記念公園、辰巳の森公園に常設コースがあります。その他全国でも専用コースが設営されており、週末には練習や集いの場として賑わっているようです。


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